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by torakog

NHK「働き盛りのがん」と 「立花隆 思索ドキュメント がん 生と死の謎に挑む」

立花隆氏の番組を見たのは、もう一ヶ月以上前で。
日本を代表する知識人の彼が、実際に癌と戦う中で何を考えたのか、新しいことがあるのか、にすごく興味があった。
番組の感想を書きそびれたのは、思うところがあったわけで。

そうこうしているうちに、「働き盛りのがん」を観ました。
20代から50代で発症し、再発と戦ってきた当事者たちの話とその中の一人の長年の闘病生活のドラマ。
この番組を見て、立花氏の番組の感想と一緒に記事にしようと思った。



関口智宏さんが30代で大腸がんを発症し、その後闘病生活をしながら働くサラリーマンを演じた。
(私、彼を観ると「世界中を電車で旅するスナフキン的な人」という印象がぬぐえなくて。
 ごめんなさい、しっかりした俳優さんなんですよね~)

その中で、告知の問題、一番働きざかりなのに、仕事の最前線から後方へ追いやられる事への辛さ、親や配偶者の心配と不安。治療だけでも大変なのに、生活の問題、家族の事などの問題が山積みで。

ドラマの中では、治療のため、海外勤務から国内のスタッフ部門に異動し、会社の理解の元がんと闘っていた。同じニューヨークでがんと戦った千葉さんという女性の力強い言葉が心に残った。

他の方の話は、がんのために仕事を辞めざるを得なくなった、再就職が出来ないなどの悩みがあるようだった。

私もドナーや看病で仕事を休みまくった挙句に、派遣先をクビになったから、気持ちはすごく分かる。
今の日本は、終身雇用される正社員中心の制度になっていて、そうでなかったら、看病や闘病に専念する事は、即不安定な経済状況に繋がる事を意味しているんだと、痛感する。
そのくせ大企業になればなるほど非正規雇用を山ほど使っているのにねえ。

弟のようなケースも未だたくさんあるけれど、
これから医学が進めば、もっと「がんは治るもの」だと言われるだろう。
そのときに、がんにかかったから、生命保険に入れない、だから住宅ローンを組めないとか
がんにかかったから、時々検査や治療で休む必要があるから、正社員になれない
という人がもっと増えていくんじゃないのだろうか。それで良いのだろうか?

働き盛りのがん。これからもっと増えていくだろう。
その人たちが、闘病に専念できる制度を作る必要がある。

そして、「立花隆 思索ドキュメント がん 生と死の謎に挑む」
立花隆さんが、なぜ人類はがんを根絶できないのか?という答えを求めて、
治療を続けながら、世界最先端の医学の施設や研究者を訪ね歩く。
そして、がん細胞は遺伝子は細胞の仕組みを悪用して増えていく、
がんを根絶する事=人間の仕組みを壊してしまう事
という結論に達する。
場面が突然、鳥取のホスピスに移った。
末期の方と話す立花氏と野の花診療所の徳永先生。
(徳永先生のお話はトマス大の講座で聞きました。現場の人という感じがした!)
そして、立花氏が「私達に大事な事は最後の日まで生きることなのではないか」
みたいな事(言葉は正確じゃないと思うけど、そんな意味の事)を言って、番組を締めた。

わたしの中に、あれ?どうして?という思いが消えなかった。
世界中を廻って、最後に日本の鳥取に来て「最後の日まで生きる事」なんだあ。
う~ん。わたしの中に残る後味の悪さ。
これって、立花氏のように、ある程度年齢を経て、何かを残した人ならば、
最後の日まで生きられるなら、がんになっても仕方がない、と言えるのかもしれない。
でも、私の弟や、もっと若くして亡くならざるを得ない子ども達の場合どうなるんだろう。
弟はずっと「病気を治して、職場に戻りたい」と言ってた。
移植後再発したときは、とにかく無念だったと思う。
それを思うと、全てのがんが根絶されるような状態になって欲しいと強く思う。

※ 今年も後わずかですが、ウツサポとがんサポのことについて、あと一回更新しようと思います。
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by torakog | 2009-12-27 22:28 | lymphoma