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by torakog

妻を看取る日(第8期-13)

元国立がんセンター総長で、現在は名誉総長、泌尿器がんの専門医の垣添先生が今回の講師。

この第8期では一番目玉の方のようです。

専門医で男性の悲嘆やグリーフってあまり聞くことが無い。
男性は感情を出さない事が良しとされてきたから、と言うこともあるし。
専門医なら死に慣れていると思われがちなんだろうなあ。

このグリーフケア講座に参加するようになってから、優秀な医者って感情が豊かだし、
他人(患者を含む)の感情にも敏感なんだ、と思うようになった。

たぶん、弟の闘病であまり医者に良い印象を持たなかったからだと思う。

男性で専門医が配偶者を失う、それもがんで失った時の再生の話は興味深かった。



私は講師が書いた「妻を看取る日」という本を全く読んでない(参加者の多くが読んでるみたいだった・・・相当流行ったみたいね)ので、講義だけの感想になるんだけど。

元々奥様との絆が強くて、講師は「重い話なので気分転換に日光の写真を見てもらう」といってたけど、その日光の写真が、奥様との強い絆を感じるものだった。

奥様の生前、2人で何度も訪れた日光の美しい自然が、奥様亡き後の講師の再生の手助けになったような。

でも、専門医でも、配偶者を失った最初の100日は何を見ても辛いんだなあ、私と同じだと思った。丁度、今新しいポケモン映画の予告編がテレビで流れているけど、私も弟が他界した夏は、弟が最後までポケモンゲームをやっていたから、映画の予告編が流れただけで泣いてたもんなあ。

でも、そうやって、とことん悲しむこと、講師の言葉で言えば「ドンドン落ちていって、自分の中の岩盤に当たって横に進んでいく、それをじっと見ているもう一人の自分が居る」という感覚、
それって、再生のためには必要なんだと思う。正常な悲嘆、キチンと悲しむことは、再生の助けになるんだろうなあと思った。

そして、現在、奥様の写真を入れての登山すること、それは奥様を心に抱いて、一緒に人生を歩く事に違いない。

すごく辛いけれど、正しいグリーフの過程を歩まれたんだなあと思った。

だからこそ、奥様が他界した後に始めた、新しい趣味「居あい抜き」の意味が知りたかったんだけど・・・日光の自然や絵(遺作展を開いた話があった)とは、人生のどういう意味があるんだろう?
ちょっと知りたい気にもなるわ。
by torakog | 2011-07-09 23:33 | GriefCare