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by torakog

医師として娘として「見取り」に携わる(第8期-12)

今期の私にとっての最大の講義、精神科医の香山リカ先生の回です。

前回の講師の先生もすごく面白かったのに、参加者が少なく、その分今回はメッチャ多い。
さすが全国区の有名人。

ちょっと前までカツマー(最近見ないけど)との論争とか、朝まで生テレビとカにも出てるし。
そういう意味で面白い話は、講義のなかには全然無かった。

ご本人も講義前に話してたけど、珍しく個人的な「父親を看取った」話を、
でも口調はいつものように軽く、51歳と思えないほどの、若い人のような感じで話してました。

グリーフケアとは関係ないんだけど、その中で印象に残ったのが
メディカルエステとかサプリとかでアンチエイジングをしまくった挙句、
自分に更年期が来た事を認められなくて、不正出血とか周期の乱れを癌の初期だと決め付けて
精神科に紹介されてくる女性たちの話。加齢を否定するなんてなんてゴーマンな。
エステやサプリで生物としての老化を少しだけ遅らせるけど、更年期を無くす事はできないんだよね・・・なんか42歳にもなって不妊治療を続けている自分にとってのキツイお話でした。



さて本題の香山先生の講義はといいますと。

一昨年お父様が82歳で病死されました。
最後に病院で意識も無く寝て、そこに栄養補給とか解熱剤とかを投与されている姿をみて、
余計な延命治療を辞める事を決断して、自宅に連れて帰って、ゆっくりと看取りをした。

その経験自体は私を含め、このグリーフケア講座参加者のほとんどは経験しているはずのことで。

しかし、香山さんの言いたいことはこれから。
彼女はその経験によって、今までの精神科医としての自分の方針に変化が出てきた。

例えば、薬をとにかく出す、医療信仰を辞めた。
客観的な治療から自分個人の意見を伝えられるようになり、患者に「本気で心配してくれる人がいる」と分かってもらえるようになった。
父親を看取った体験から、人、特に患者さんの気持ちが分かるようになった。
人の言葉を受け入れられなくなる辛い人の気持ちが分かるようになった。

そして、悲しめるということはある意味幸せで。家族、愛する人の死を経験しない人は居ない、アクシデントや悲しみを排除する事はできない、それはまるで加齢しないでいつまでも30代の美魔女でいる事はゴーマンなことなのだから。

そして、悲嘆を経験し、立ち直る事はしなやかな強さですごいなあと思うと。
今の大震災を経験した日本にはそれが必要なのかもしれないなあ。
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by torakog | 2012-02-01 22:03 | GriefCare